Xと2XとX2乗の話
中学生になって、文字が当たり前のように出て来て、教室では分かったつもりの子も実はよく分かっていなかったりする話。それがXと2XとX2乗ではないでしょうか。(2乗の小さい2がどうしても出せないので、毎回2乗と書きます。見づらくてごめんなさい。)
X+X=X2乗、X×X=2X なんて答えを書いている子も見かけますよね。なるべく早い時期に、正しく覚えさせてあげたいですね。
そもそもですが、Xって何?というところで立ち止まって進めなくなってしまう子もいます。何だか分からない物を無理やり飲み込んで、平気な顔なんてしたくないゾ、というタイプの子です。だから、Xとは何ぞや、を最初に説明することもあります。
Xは、正体不明な「ある数」。大きくなったり小さくなったり、マイナスにもなれる。変幻自在な「ある数」なんだよ。
その「ある数」の正体を、「この式が成り立つ場合なら、なーんだ?」と考えるのが、方程式。
「ある関係性で連動して変わる数XとY」の関係を見つけて、式やグラフで表すのが、関数ですね。
そして、方程式や関数を考えるために、文字を使った計算のルールを覚えるのが、各学年始めのほうにある計算の単元です。
説明がウザいという子には、「文字も何かの数だから、あまり難しく考えなくていいよ」と伝えています。
アメが1こ2こ、鉛筆が1本2本、というように、文字XもYもAもみんな数えられるし計算出来る。だから、計算のやり方を覚えようね、と。
①数え方と足し算引き算
犬は1匹2匹、馬なら1頭2頭、と数えるよね。1イヌ2イヌ、1ウマ2ウマとは数えない。
でも、Xは1エックス2エックスと数えるんだよ。雑談だけど、同じように数える物を最近やっと見つけたんだよ。「いいね」の数って1イイネ2イイネって数えるよね。それと同じ。
そこが理解出来たら、文字式の足し算引き算は楽勝なはずです。1エックスを1を付けないで「X」と書くことだけ気をつければ、あとは普通の計算をしてXをくっ付けてあげましょう。
②掛け算と割り算
「数字×文字」の場合は、小学校の原点に戻って、「一人分は2X、じゃあ3人分は?」というような問いで、理解してもらえるかと思います。
問題は「文字×文字」。
ここでつまずく子も多いのではないでしょうか?
そこで私が用意したのが、写真のセットです。
かけ算ベルトは、どんな文字でも数でも合体させる魔法のベルト。
どんな文字もギュッとまとめてしまうよ。
ただし、同じ文字を掛けた時は要注意。
「Xを何個掛けているか⇒Xの〇乗」
2XはXがバラバラに存在しているけど、2乗は合体してひと塊になることを意識させられると良いのではないでしょうか。
割り算は、もともとベルトでまとめられている物からいくつか減らすイメージ。
「X2乗÷X=X」を、まずは実感してもらいたいです。
③同類項の計算
このまま③も続けようかと思いましたが、長くなりそうなので、次の回にします。
次回、「なぜ2X+3Y=5XYじゃないの?」